チェンソーマンに登場した女性キャラの中でもトップクラスに人気なのが、レゼです。
男の子のような接しやすさにかわいらしいルックス。そして、たまに見せる恥じらいはデンジ君を虜にしました。
デンジはマキマという心に決めた相手がいながらも、レゼに心変わりを見せるシーンが散見されます。
しかし、非常に恐ろしい敵であることは原作を読んだ方ならば、誰でも知っているでしょう。
今回は、作中屈指の武器人間であるレゼについて解説します。
レゼとは。
レゼは単刀直入に言えば、ロシアから送り込まれた特殊部隊の一人でした。
戦闘技術に長けた戦士であり、可愛い見た目を最大限活用し、ターゲットを油断させて、近づく。そして2人切りになったところを圧倒的な戦闘技術で暗殺する。
このことから戦闘以外の技術も仕込まれた暗殺マシンであることが分かります。
表立ってみせる天真爛漫さと恵まれたルックスならば、男ならば誰だって心を許してしまいます。
女性経験のないデンジならば、なおさらそうで、デンジはレゼに骨抜きにされました。
その結果、駆け落ちする一歩手前の所まで行ったのでした。
作中での立ち位置。
悪魔の中でも相当に恐れられているようで、
台風の悪魔からは
レゼさま
と呼ばれており、無償で力を貸すほどに慕っています。
また鮫の魔人であるビームはレゼのことを知っていたりします。そして、相当にやばい奴であると語っており作中では
銃の悪魔の仲間
とビームは語ります。
しかし、ビームは結局真相を語らずに死亡してしまったので、レゼがどのようにして銃の悪魔と関わっていたのか?明らかになっていません。
レゼの力
そんなレゼは、デンジと同じく武器人間です。
爆弾の悪魔を心臓に宿していると考えられます。その証拠として、デンジと同じく、悪魔化する『キー』があります。
デンジは胸にあるエンジンを吹かすことで、チェンソー化しますが、レゼは首もとにあるピンを抜くことで、爆弾人間となります。
武器人間としての戦い方を熟知する。
作中に出てきている、武器人間の中ではクァンシと並んで、トップレベルだと思われます。
自身が武器人間であると強く自覚しており、特性を利用した戦闘手段を豊富に持っています。
その多くは文字通り「自爆攻撃」で、自身が一人であっても多人数を巻き添えにすることが出来ます。
また、武器人間の本領はスピード勝負であると言わんばかりに高速移動を行います。
爆風を利用した直線移動は横だけでなく、上方向にも速いスピードで移動が可能です。
そのため、レゼに狙われたターゲットはほぼ望みが薄いと考えられます。
攻撃は爆撃、防御は武器人間の回復力、スピードは爆風、と隙の無い強さでデンジ曰く
レゼはめちゃくちゃ強い
とのこと。無謀なまでに自信を持っているデンジが言うのですから、その強さが分かります。
レゼの戦闘手段
近距離での自爆、遠距離への爆撃、そして自身の体を切り離して爆弾代わりにするなど、多岐にわたります。
遠距離、中距離、近距離。全ての距離において最強クラスの攻撃を持っており、海外から派遣された刺客の中でもかなりの強者に入ると思われます。
もっとも、厄介さで言えばクァンシ、サンタクロースには劣るかもしれません。しかし、正面戦闘においてはその2人にも負けない力を持っていると考えられます。
レゼの目的
ソ連から刺客として、日本に送り込まれてきたレゼ。
その目的はデンジの心臓を回収することでした。
これに関しては、【チェンソーマン】マキマさんは最強の敵ではない?ラスボスとしての立ち位置。で書いているように、マキマがチェンソーマンを所持している状況が良しとされていなかったからです。
本当の目的
しかし、作中ではいくつかの本音が散見します。
レゼとデンジは何度か、「駆け落ちする?」と言うくだりがあります。
これに関してレゼは
デンジに近づくための嘘だった
と語っていますが、本心はデンジと駆け落ちしてみたかった、と思われるシーンがいくつかあったりします。
レゼの正体
そういったことが言えるのは、レゼの正体が明らかになっているからです。
レゼは、幼いころからソ連の武器庫で実験隊として育てられた特殊部隊です。
そのために、学校は愚か、まともな人間関係すら形成したことがありません。
そういった背景をもとに、デンジと過ごした数日が実に充実した毎日だったことを回想シーンで語られていたりします。
そのため、デンジとバカなことをやった日々はレゼの人生の中でも非常に濃いものであるのはまず間違いないと言えるでしょう。
レゼは最終的にどうなるのか。
最終的にレゼはマキマに捕獲されます。
理由は2つあり、
- マキマにとって敵であること
- 貴重な武器人間であること
この2つからです。
マキマにとって敵であること。
マキマは世界中から恐れられる
支配の悪魔です
表向きでは銃の悪魔が最も恐ろしい悪魔となっていますが、世界各国の首脳はむしろ銃の悪魔を使って、マキマを倒そうと計画しているのです。
マキマが描く野望はそれほどに恐ろしいものです。それを阻止するために、レゼは送られてきたのです。ある意味では人類の味方なのです。
能力が高く、野放しにはできないレゼです。さらにはマキマをターゲットにしている。
それを知っているマキマは支配の悪魔の力を使って、レゼの居場所を特定して捕獲します。
いとも簡単にとらえる所を見ると、やはり格が違うと思われますね。
武器人間であるところ。
またレゼは貴重な武器人間です。
何度殺しても死なない、不死身の戦士です。
マキマは来る決戦に向けて戦力を集めており、その中の策の一つとして武器人間ズを画策していました。
捉えられたレゼは、支配の力によってマキマの忠実な部下として従う状況になっています。
レゼはどういった役割で作品に出てきたのか?
ということで、ここからは作品から少し離れた目線で語ります。
レゼはどういった役割で作品に出てきたのか?
個人的に思っていることは以下の点です。
- より詳しく武器人間としての戦い方読者に伝えるため
- デンジの恋愛観を読者に伝えるため
- 次の話の展開に円滑につなぐため
個人的に、上の3つの部分においてレゼは登場したのだと思っています。
武器人間としての仕様を伝えるため
レゼはデンジと同じ、武器人間です。
ただ、その実力はデンジがはるかに霞むぐらい強力でした。
不死身である武器人間は、自身が傷を負ってもそれは無傷に等しい。
それを踏まえたうえで、自爆覚悟の一撃必殺を繰り返す。
そういった戦いが出来ることを読者に伝えたかったのかもしれません。これは今後の話が読者に浸透しやすくするためですね。
実際に、レゼ戦、
武器人間の強みがこれでもか、というぐらいに語られた話でした。
レゼは何度も体の一部を爆弾へと変えて、トリッキーかつ大胆な戦闘を繰り返していました。
爆発というインパクトある能力も踏まえて、多くの読者はより深く武器人間について学べたのではないかと思います。
デンジの恋愛観、もとい、男ってそういうものだよね、というのを伝えたかった。
くわえて、これもあります。
デンジの恋愛観を読者に伝えたかったのかもしれません。
デンジというキャラクターは作品が進むにつれて成長していきます。
人間的な成長をしていく中で、デンジは恋をし始めます。それはマキマに対してです。
しかし、レゼが現れるや否や心がうつろいます。もちろんデンジは心に決めたマキマがいます。
だから、葛藤します。
しかし、実際にレゼを目の前にするとそんな決心はすぐに吹き飛んで、挙句の果てには駆け落ちする所まで行ってしまうのです。
チェンソーマンはバトル漫画の中にも哲学的な部分や人間観について掘り下げたところが多く描かれるのですが、レゼ編は
男の本質
について、ある程度掘り下げられた話ではないかと思います。
次の話の展開を読者に分かりやすくするため。
最後にこれになると思います。
レゼという刺客がいることで、デンジが世界中に狙われている。チェンソーマンがどういった扱いをされているのか?
読者に分かりやすくアピールすることが出来ます。いきなり刺客が来て、ドンパチ戦っても面白いかもしれません。
しかし、なんでこの人たちは戦っているのだろう。
と、ちょっとした引っ掛かりの部分が生まれるのです。
そうならないため、ソ連から送られてきた刺客としてレゼという人物が現れたのです。
そのおかげで、次に出てくる世界中の刺客がなぜ、日本に送り込まれてくるのか?話の流れとして分かりやすくなるのです。
レゼという魅力的なキャラクター
レゼは本当に魅力的なキャラだったと思います。
恐らく、好きになった読者もいるのではないでしょうか。
個人的に見た目もかなり可愛かったのですが、戦い方も非常にトリッキーで好きな敵でした。
派手ながらも緻密に計算された戦いが何度も描かれており、
このキャラクターは本当に特殊な訓練をしてきたのだなあ
というのが、描写から伝わってきたりします。自身の頭を爆弾にして多人数を巻き添えにするシーンは多くの読者も印象に残っているのではないでしょうか。